AI界からこんにちは!🚀
本日のニュースレターでは、以下の注目トピックをご紹介します。
・Gemini AIのAndroid統合が拡大、ユーザー設定に関わらず自動で有効に
・Google Workspaceに「Gems」登場、AIによる業務自動化をさらに推進
・Google、動画生成AI「Veo 3」のグローバル展開を開始
Gemini AIのAndroid統合が拡大、ユーザー設定に関わらず自動で有効に
Googleは、AIチャットボット「Gemini」とAndroidアプリの連携を一層強化する新機能を7月7日から提供開始する。今回の変更では、WhatsAppやMessages、Phoneといった主要なシステムアプリに対して、Geminiの操作機能が初期状態で有効となる。この措置は、「Gemini Apps Activity」を無効にしている場合でも適用されるため、ユーザー間で懸念が広がっている。
新機能で可能となる操作内容
Geminiの新たな機能により、ユーザーはチャットアプリ上でのメッセージ送信や通話の実行などをAIによって補助される。Googleはこの連携に関する詳細なガイドと、特にWhatsAppとの使用における制限事項を記したサポートページを公開している。
プライバシーとAIの介入についての問題提起
Googleは、Geminiに次のような行為を許可していないと説明している:
・WhatsApp内のメッセージ内容の閲覧や要約
・チャットに含まれるメディア(画像、動画、GIF)へのアクセス
・音声・動画メッセージの再生
・通知の読み取りおよび返信操作
とはいえ、Geminiが直接起動されていなくても、Google Assistantなどを通じて、一定の操作が間接的に実行される可能性があることも明かされている。
ユーザーの懸念と制御不能への警戒
ユーザーコミュニティでは、Geminiに対する実際のコントロール範囲について疑問の声が上がっている。Googleは、Geminiの拡張機能を無効にするための設定(Profile > App > Extension Settings)や、「Gemini Apps Activity」の無効化(Profile > Gemini Apps Activity > Turn Off)を提供しているが、これらの操作を行っても、GeminiがWhatsAppや他のアプリと連携し続ける可能性があるとの報告もある。
また、Googleは、たとえアプリ活動を停止しても、活動データが最大72時間保存されることを認めており、「セキュリティ、安全性、ユーザー体験の向上」を目的としていると説明している。
この動きは、AI機能がOSに深く、かつデフォルトで組み込まれるという、業界全体の大きなトレンドを反映している。以前、Meta社がAIアシスタントをWhatsAppに統合しながら、ユーザーに無効化の選択肢を提供しなかったことも批判の的となっていた。
Geminiのアクセス権限を制限する方法
Geminiによるデータ収集やアプリ連携を最小限に抑えるために、Androidユーザーが取れる対策は以下の3つである。
方法1:Geminiアプリのインターネット接続を遮断する
Geminiのインターネット接続をオフにすることで、外部サーバーとの通信を制限できる。
・Geminiアプリを開く
・画面右上のプロフィールアイコンをタップ
・「Apps」セクションにアクセスし、不要な拡張機能(Extension)をオフにする
方法2:「Gemini Apps Activity」の無効化
アプリの操作履歴や使用状況が記録されるのを防ぐには、以下の設定を変更する必要がある。
・Geminiアプリを起動
・プロフィールアイコン > 「Gemini Apps Activity」を選択
・アクティビティ追跡機能をオフにする
方法3:Geminiアプリの無効化または削除
より徹底的に制御したい場合は、Geminiアプリそのものを停止または削除する手段もある。
・「設定」 > 「アプリ」へ進む
・「Gemini」アプリを選択し、「無効化(Disable)」を実行
・あるいは、開発者向けツール「ADB」を使用し、完全にアンインストールすることも可能
Google Workspaceに「Gems」登場、AIによる業務自動化をさらに推進
Googleは、AIアシスタント「Gemini」のカスタム版である「Gems(ジェムズ)」の正式展開を開始した。これにより、GmailやGoogle Drive、Docs、Sheets、Slidesといった主要なWorkspaceアプリのサイドパネルに、Gemsが直接組み込まれることとなる。本機能は、個人および法人ユーザーの業務効率化を目的としたAI活用の新たなステップである。
Gemsとは?
Gemsとは、特定の用途に合わせて設計されたカスタムAIアシスタントであり、ユーザーは自分の業務内容に応じて独自のGemを作成することができる。たとえば、文書の執筆支援や要約、営業活動の補助など、タスクに応じたAI機能の最適化が可能となる。
従来はGemini専用アプリ内での提供に限られていたが、今回のアップデートにより、Google Workspaceの各種ツール内でも直接利用できるようになった。
Gemsの実用例と活用方法
Googleは、「Gems」の具体的な業務活用方法について、いくつかの代表的なユースケースを紹介している。個人の職種やビジネスの目的に応じてカスタマイズ可能な点が、Gemsの大きな特長である。
・コピーライティング支援:
マーケティングやSNS投稿向けに特化したGemを作成することで、ターゲット顧客に合わせた魅力的な文章を自動生成できる。
・営業アシスタント:
自社情報、業界知識、見込み顧客のデータをもとに訓練されたGemを用いて、営業メール、提案資料、または商談スクリプトの作成を支援する。
・情報要約:
ユーザーの職種や役割に応じてカスタマイズされたGemが、レポートや社内文書、メールなどの要点を的確に要約する。
・専門家としてのフィードバック:
たとえばCEOやプロダクトマネージャーなどの視点を持つ「仮想専門家Gem」を設け、提案内容の検証・改善案の提示など、説得力のあるアウトプットを促す。
Gemsの作成・利用方法
新しいGemは、Workspaceアプリのサイドパネルに表示される「Gemを作成」ボタンから簡単に開始できる。クリック後、Geminiの設定画面に移動し、使用目的や入力データ、動作条件などを細かく指定することが可能となっている。
この機能は今後数週間にわたり段階的に展開され、サイドバー経由でGeminiにアクセス可能なGoogle Workspaceユーザーが対象となる。
すでに「Workspace Labs」プログラムに参加している一部ユーザーは、個人アカウントでこの機能を先行体験しており、企業現場での本格的な導入へ向けた道筋が開かれつつある。
Google、動画生成AI「Veo 3」のグローバル展開を開始
Googleは、動画生成AI「Veo 3」のグローバル提供を正式に開始し、Geminiの利用者を対象に、159以上の国と地域で展開を進めている。本機能はGoogle AI Proプランに加入している有料ユーザーに限定されており、1日に作成可能な動画は最大3本に設定されている。
Veo 3は、テキストによる指示だけで最大8秒の映像を自動生成できるAIモデルであり、2024年5月に初めて発表された。Googleはこの技術を通じて、AIによるクリエイティブな表現力の向上を図っており、コンテンツ制作の分野での応用が加速すると見られている。
同社プロダクトディレクターのジョシュ・ウッドワード氏は、今後Gemini上で画像から動画を生成する機能(Image-to-Video)の実装にも取り組んでいることを明かしており、Veoを基盤とした映像生成機能は、さらに多様なニーズに応える可能性があるとされている。
終わりに
本日の内容が、皆様のAI技術の活用や情報収集の一助となれば幸いです。
もし本メールの内容がご参考になりましたら、ぜひご関心のあるご同僚やご友人とも共有いただけますと幸いです。
皆様に有益な情報をお届けできるよう、今後も注目トピックを厳選して配信してまいります。
次回のニュースレターも、ぜひご期待ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。