ここ数年、コロナ禍でビジネスモデルも大きく変化して、DX導入の需要が高まっています。その状況の中で、IT企業だけでなく非IT企業には、業務改善、事業拡大を目指してデジタル化したい企業が多いです。しかし、IT人材不足でIT 部門を立ち上げるには多くの困難・費用がかかります。そのため、ベトナムをはじめ、海外にアウトソーシングする傾向があります。
今回、5年以上オフショア開発をやってきたMiichisoftは、オフショア開発の失敗事例と原因を挙げてみました。ぜひご参考になさって下さい。
1. オフショア開発とは?
「オフショア開発とは」、海外の開発会社や海外の子会社へ、情報システムやソフトウェア、Webシステムの開発業務などを委託・発注する開発手法です。オフショア(Offshore)には、岸(Shore)から離れた(Off)が転じて「海外」という意味があります。
オフショア開発といえば「コスト削減」、「開発時間が短い」、「優秀なエンジニアの確保」などのメリットのイメージが強いかと思います。
一方、デメリットとしてはオフショア開発経験の有無に限らず「コミュニケーションが上手く取れるのか」「品質担保できるのか」等、多くの不安や課題、懸念を持っている方が多いかと思います。
今回、オフショア開発によくある課題と共に改善策・当社での取り組みを紹介したいと思います。
2. オフショア開発の失敗原因

2.1. オフショア開発でよくある課題①言葉の壁:
海外の企業に委託するため、話が通じない可能性が十分考えられます。
日常会話レベルではなくビジネスレベルの外国語が話せなければ、細かいニュアンスが伝わらず思ったようなシステムに仕上がらない可能性があります。
また、要件定義などは日本側で行い、その後オフショア開発先の言語に合わせて翻訳を行うのが一般的な方法です。ここで、仕様バグと呼ばれる誤った翻訳をしてしまう問題が発生することが多くあります。
これは翻訳者のスキルだけの問題ではなく、日本語特有の曖昧さが影響していると言えます。日本語では物事を遠回しに言ったり、はっきりと言うことを避ける傾向があります。こう言った日本語の特徴から、きちんと翻訳が行われずに失敗するケースがあるのです。
2.2. オフショア開発でよくある課題②国民性の違い
国が違えば文化や考え方も異なります。例えば、日本では「報告・連絡・相談」はビジネス界では常識。しかしその常識が他国でも通じるかというとそうではありません。
依頼主に確認もせずに作業内容や手順を変更してしまい、あとで問題になることは珍しくありません。
日本人の感覚では納期は絶対厳守です。残業しても納期までに必ず仕上げます。信用問題に関わるからです。また、日本で残業を良しとする文化や、上司より早く帰りづらいなどといった文化があります。しかしそういった文化は日本特有なものであり、海外では通用しません。このようなことは事前に頭に入れておいた方がよいでしょう。
2.3. オフショア開発でよくある課題③エンジニアに関する不安
もちろん技術面で、日本にも負けないほどの知識とスキルを持っているエンジニアが多くおります。しかしエンジニア全員がそうとは限らず、各エンジニアのレベルの事前の確認が難しいことは不安材料になります。
3. オフショア開発における課題の解決方法
オフショア開発の解決方法
3.1. コミュニケーションを積極的に
日本では言わなくても通じるだろうという空気がありますが、海外ではそれは通じません。
細かすぎるくらいコミュニケーションを取りましょう。こまめに連絡し、定期的に進捗を確認し、勘違い・トラブル等は早い段階で解決しましょう。
また、密なコミュニケーションで信頼感が生まれて行くでしょう。先ほど、日本語は曖昧で、翻訳者は伝えづらいと言いました。相手は外国人だからこそ、言いたいことは短い言葉ではっきりと伝えるように意識することは必要です。
3.2. 相手の文化を知っておくべきこと。
相手の文化を尊重していくのはコミュニケーションの基本です。ぜひこれらのことを意識してオフショア開発を行なっていきましょう。
毎週、1時間程度会議を行い、プロジェクトがスケジュールの通りに進んでるかを確認することが必要です。もし遅れそうであれば、早い段階で解決しましょう。
3.3. 開発実績・エンジニアのレベルを確認
確認する際に抑えておきたいポイントをご紹介します。
- 開発したい内容に同じような実績があるかどうか。
- 対応スピード。
- 普段コミュニケーションを取りやすいか。
同じような依頼で実績があれば知識がある程度身についており、スムーズに仕事が進むと考えられます。レスポンスの速さや丁寧な対応はどんな仕事でも必須条件です。
最初から対応スピードが遅い会社は今後対応が早くなることは期待出来ません。
※:間にBrSEがいれば、コミュニケーションを取りやすくなります。
オフショア開発を検討されているようでしたら、この記事もおすすめです。
4. 最適なオフショアリング パートナーをどのように選択します
サービスを海外にアウトソーシングするのは簡単ですが、適切なオフショアリングパートナーを見つけるのは難しい場合があります。すぐに市場に足を踏み入れるため、企業が成功事例をオフショアリングすることに頼るだけでは十分ではありません。
あなたの会社に最適なオフショアプロバイダーを見つけるためにいくつかの提案があります。
4.1. お気に入りの休暇スポットを探します。
ニーズに合ったオフショアリングの場所を探すことから始めましょう。
インドとフィリピンを除いて、ベトナムやマレーシアなど、他の多くのオフショア国は、その正当性と魅力を着実に高めています。
4.2. ビジネス プロセス オフショアリング (BPO) を専門とする組織を少なくとも 3 つ選択します
最初に頭に浮かんだ、または最も簡単なBPO会社だけに頼らないでください。これを行うと、アウトソーシングサービスを最大限に活用できなくなります。
候補リストに少なくとも3つのBPOビジネスを含めることをお勧めします。次に、品質、価格、および有効性の観点からそれらを評価します。
4.3. 品質とコストを調べる
オフショアリングパートナーがより安価だからといって、最高のサービスが得られるとは限りません。以前の顧客からのいくつかの証言をチェックして、彼らのコストとサービスが彼らの仕事の質とどのように比較されるかを確認してください。
また、サービスの無料トライアルを依頼して、ニーズを満たすことができるかどうかを判断することもできます。

オフショア開発は、日本国内で深刻な問題となっているITエンジニア不足を補う手段として有益ですが、言語や文化の異なる外注先とのスムーズなコミュニケーションを取ることができるかがハードルになります。言語の壁を乗り越え、コミュニケーションを確保するためにブリッジシステムエンジニアといった人材がいます。このような人材が:いると遂行業務もスムーズに進められるでしょう。
5. まとめ
オフショア開発を検討されているようでしたら、この記事もおすすめです。
オフショア開発についてもっと詳しく知りたい場合は、ぜひ、Miichisoftにお問い合わせください。