Perplexity、新サービス「Labs」を導入 ― ドキュメント作成の多機能化が進む AI

AIニュース速報|Perplexity、新サービス「Labs」を導入―ドキュメント作成の多機能化が進む―

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2025年6月2日
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AI 界からこんにちは!

本日のニュースレターでは、以下の注目トピックをご紹介します。

・Perplexity、新サービス「Labs」を導入 ― ドキュメント作成の多機能化が進む ―
・Google、モバイル端末上でAIモデルを動作させるアプリを静かにローンチ
・Opera、AIで業務を自動化する次世代ブラウザ「Neon」を発表

PERPLEXITY

Perplexity、新サービス「Labs」を導入 ― ドキュメント作成の多機能化が進む ―

AI検索サービス「Perplexity」は、Proプラン(月額20ドル)利用者向けに「Perplexity Labs」という新機能を提供開始した。この機能では、レポートや表計算ツール、ダッシュボードなど、様々な形式の資料作成が可能である。

この新機能は、すでにWebブラウザiOSAndroidで利用でき、今後はMacやWindowsの専用アプリへの対応も予定されている。

Perplexityのブログによれば、「Perplexity Labs」は業務および個人のさまざまなプロジェクトで活用できるよう設計されており、作業時間が10分以上かかるタスクに対応できる。さらに、自動でファイルを生成したり、簡易アプリを構築したりといった高度な機能を備えているという。

この発表は、AIスタートアップManusがスライド作成機能をリリースした時期と一致しており、AI企業が検索以外の分野に進出する動きが顕著になっている。加えて、Perplexityは最近、Webブラウザ「Comet」の試用版を公開し、専門職向けSNS「Read.vc」の買収も行っている。

perplexity AI

出典:Perplexity Labs

Perplexity Labsが提供する主要機能とは

AIを基盤とする「Perplexity Labs」では、次のような幅広いタスクを実行可能である。

 ・およそ10分程度で完了するデータの調査・分析

 ・Web検索、コードの実行、グラフや画像の自動生成など多彩なツールの利用

 ・データ整形、数式の実装、文書生成のためのプログラミング機能

 ・インタラクティブなWebアプリ作成のサポート

これらの操作によって生成された全ファイルは、専用タブに一括して保存され、必要に応じて閲覧やダウンロードが簡単に行える設計となっている。

Perplexityは、「このような柔軟性によって、プロジェクトに最適な多様な資料の作成が可能になる」と述べている。

とはいえ、現段階ではAIには限界があるため、すべてが完璧に機能するとは限らない。それでも、誰でも手軽にAIを利用して有益な成果物を生み出せるようになった点は、大きな進歩であると言えるだろう。

企業向け機能への注力

近年、Perplexityは企業向けの機能強化に継続的に取り組んでいる。昨年夏には、ユーザー管理や社内ナレッジ検索、その他の高度な機能を備えた「Enterpriseプラン」を発表した。

これらの取り組みの背景には、同社に出資しているベンチャーキャピタルの期待があると見られている。Perplexityは現在、評価額180億ドルで10億ドルの新たな資金調達に向けた交渉を進めていると報じられている。

GOOGLE

Google、モバイル端末上でAIモデルを動作させるアプリを静かにローンチ

Googleは先週、新たに開発したアプリ「Google AI Edge Gallery」を静かに公開した。このアプリでは、Hugging Faceに掲載されている複数のオープンソースAIモデルをスマートフォンに直接ダウンロードし、端末上で実行することが可能である。

現在、同アプリはAndroid版が先行公開されており、今後iOS対応版のリリースも予定されている。ユーザーはモデルを選択してダウンロードし、画像の生成、質問応答、プログラミングコードの作成や修正など、様々な機能をオフラインで利用できる。インターネット接続不要で、デバイス単体で処理が完結するのが最大の特徴である。

クラウドを介したAIは高い性能を誇る一方、個人情報の取り扱いやネット接続の依存性に対する懸念も根強い。そのため、ローカル環境でAIを扱いたいというニーズに応える本アプリの存在は、注目に値する。

Google AI Edge Gallery

出典:Google

Googleは現在、AI Edge Galleryのアルファ版をGitHub上で提供しており、指定された手順に従えば誰でもダウンロード・利用可能となっている。アプリのトップ画面には「Ask Image」や「AI Chat」などの主要AI機能へのアクセスが可能なショートカットが用意されている。タスクを選択すると、利用可能なモデルが一覧で表示され、その中にはGoogle独自開発の「Gemma 3n」も含まれている。

アプリには「Prompt Lab」と呼ばれる空間も設けられており、テキストの要約や再構築といった単一処理タスクに迅速に取り組むことができる。ここではあらかじめ用意されたプロンプトと、挙動設定をカスタマイズできるオプションが提供されている。

Googleは、端末のスペックに応じて処理能力に差が生じる可能性があることに言及している。より高性能なスマートフォンでは処理が早くなるが、大規模なモデルでは応答に時間を要するケースもあるという。

Googleはこのアプリについて、開発者コミュニティからの実使用による意見・改善要望の収集を進めており、Apache 2.0ライセンスのもと、商業目的を含む幅広い活用が可能となっている。

GEMINI

GeminiがGmailでメール要約を自動生成へ・ユーザーの許可なく適用される可能性も

GoogleのAI「Gemini」は、Gmail内での役割を拡大しており、新たに「サマリーカード」と呼ばれる機能を通じて、長文メールの要点を自動で表示する仕組みを導入した。これにより、ユーザーは特別な操作を行うことなく、メールの冒頭で要約を確認できるようになる。

これまで、Geminiはメール内容の要約や文面の作成補助、返信の提案などで活用されてきたが、今回の機能拡張により、AIがより積極的にユーザーの受信トレイへ関与する形となる。

しかし、AIによる要約の精度については依然として疑問視されている。Appleが導入した通知要約機能では、BBCがニュースタイトルの不正確な要約を報告し、Appleは当該機能を一部アプリで一時停止する事態となった。

Googleの検索AI「AI Overviews」も、不正確な情報や信頼性に乏しい回答を示すことがあり、ユーザーから批判を受けた過去がある。

今回のGeminiの新機能は、長文メールの主な内容を自動で抽出し、スレッドに新たな返信があるたびにサマリーを更新していく仕様となっている。

gmail-summary-card-AI

出典:Google

Googleは、Geminiによる自動要約が導入されたとしても、ユーザーが必要に応じて手動で要約を実行できるよう配慮している。手動要約は、メールの冒頭に表示されるチップ、またはGmail内のGeminiサイドパネルから実行可能である。

ただし、この自動要約機能が初めから有効になっているかどうかは、ユーザーがいる地域によって異なる。Googleのサポートページによれば、EUやイギリス、スイス、日本ではプライバシーの観点から、こうしたAI機能はデフォルトで無効化されている。

その他の地域では、Gmailの設定メニュー「スマート機能」から、個別に有効/無効を切り替えることが可能となっている。さらに、Google Workspaceを利用する組織では、管理者が管理コンソールを通じて全ユーザーに対してこの機能を無効にすることもできるようになっている。

終わりに

本日の内容が、皆様のAI技術の活用や情報収集の一助となれば幸いです。

もし本メールの内容がご参考になりましたら、ぜひご関心のあるご同僚やご友人とも共有いただけますと幸いです。

皆様に有益な情報をお届けできるよう、今後も注目トピックを厳選して配信してまいります。

次回のニュースレターも、ぜひご期待ください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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