Microsoft、AIエコシステムのさらなる強化

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2025年5月28日
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AI界からこんにちは!🚀

本日のニュースレターでは、以下の注目トピックをご紹介します。
・Microsoft、AIエコシステムのさらなる強化:OpenAI以外の競合AIモデルをAzure上で展開、「AIコーディングエージェント」も登場
・Apple、自社AIモデルを開発者に開放へ——生成AI分野での主導権確保を目指す
・キーワードを入力するだけでオンラインストアが完成——「AI Store Builder」を正式リリース

MICROSOFT

Microsoft、AIエコシステムのさらなる強化:OpenAI以外の競合AIモデルをAzure上で展開、「AIコーディングエージェント」も登場

2025年5月19日、米シアトルで開催されたMicrosoftの年次開発者イベント「Microsoft Build」において、同社はAI分野での複数の新戦略を発表しました。主なトピックは、OpenAIに加え他社製のAIモデルをAzureプラットフォームで展開すること、ならびに新たなAI開発支援ツール「GitHub Copilot Agent」のリリースです。

AIエコシステムの拡張:独占型から多元連携型へのシフト

今回の発表によると、Microsoftは今後、自社のAzureデータセンター内、xAI(Elon Musk氏)、Meta(LLaMA)、フランスのMistral、ドイツのBlack Forest Labsといった多様な開発元のAIモデルを正式にサポートします。この追加により、Azureで提供されるAIモデルの総数は1,900を超えることになります。

この取り組みは、OpenAIとの深いパートナーシップに依存するのではなく、より中立的かつ開かれたAIプラットフォームを目指す姿勢の表れです。

MicrosoftのCEO、Satya Nadella(サティア・ナデラ)氏は次のように語っています。

「多様なAIモデルを柔軟に活用できる環境は、開発者や企業にとってこれまでにない創造性をもたらします。」

また、これらのモデルをMicrosoftの自社インフラ上で稼働させることにより、可用性と安定性が大幅に向上。アクセス集中による障害が頻発する現在のAI活用において、信頼性は極めて重要な要素となっています。

Microsoft AI

出典:Reuters

AIエコシステムの拡張:独占型から多元連携型へのシフト

さらに同社は、GitHub Copilotの新機能「AI Coding Agent」も発表。これは従来のコード補完ツールとは異なり、プログラマーからの要件入力に基づき、AIがコードの自動生成から実行・確認までを行うエージェントです。

動作の流れは以下の通りです:

 ・開発者の指示・要件を受け取る

 ・自動でコードを生成しタスクを実行

 ・結果をユーザーに提示し確認を求める

Microsoftは、この機能を「ソフトウェア開発全体の自動化」の第一歩と位置づけており、将来的にはAzure Foundryという新サービスを通じて、各企業が独自のAIエージェントを構築できるようになるとしています。

OpenAIとの関係は?

この発表は、OpenAIが次世代型の自動コーディングツール「Codex」を発表してから1週間後というタイミングで行われたこともあり、業界内では両社の関係性に注目が集まっています。

これまで通りOpenAIとの協業体制は維持されているものの、Microsoftは今後、より多くのAI開発企業との連携を強化し、顧客に対して柔軟性の高い選択肢を提供する姿勢を鮮明にしました。また、それによりコスト最適化の面でもメリットが期待されています。

APPLE

自社AIモデルを開発者に開放へ——生成AI分野での主導権確保を目指す

2025年5月20日付のBloomberg Newsによれば、Appleは今後、外部開発者が自社のAIモデルにアクセスできるようにする計画を進めているとのことです。これは、Appleがこれまで慎重だったAI分野において、本格的な競争参入の姿勢を打ち出す動きであり、同社独自の大規模言語モデル(LLM)を活用した新機能やアプリの創出を開発者に促す意図があると考えられます。

Apple AI

出典:Reuters

この取り組みに向けて、AppleはAIを外部アプリへ統合するための専用ソフトウェア開発キット(SDK)や各種フレームワークの準備を進めています。初期段階では、端末上で直接実行可能な軽量モデルを対象とし、クラウドベースで処理が必要な高度なモデルの開放は後回しになる見込みです。

対象となるのは、「Apple Intelligence」として知られるAppleのAI機能群です。これには、メールのリライト機能、通知の要約、写真の自動補正などが含まれています。これまで開発者は、これらの機能をAPIや既存ライブラリ経由で利用することはできましたが、AIモデル自体に直接アクセスし、自らの要件に応じて調整やカスタマイズを行うことは不可能でした。

Bloombergの報道によると、Appleはこの新方針を、2025年6月9日に予定されている年次イベント「Worldwide Developers Conference(WWDC)」で公式に発表するとみられています。もし実現すれば、Appleが初めて、自社のAI基盤技術を外部に開放する歴史的な転換点となります。

このようなAIアクセスの拡張は、「Apple Intelligence」のエコシステム強化に加え、Google、Microsoft、Samsungなど他のテック大手が急速に製品へAIを導入している状況下で、Appleが競争力を維持・強化する狙いがあると見られます。一部の市場関係者は、これまでAppleがAI分野で他社に後れを取っていたと指摘しており、今回の発表はその差を縮めるための戦略的な施策と評価されています。

なお、現時点でAppleからの公式コメントは発表されていません。

AI

キーワードを入力するだけでオンラインストアが完成——「AI Store Builder」を正式リリース

2025年5月21日、Shopifyは最新のAI機能「AI Store Builder(AIストアビルダー)」を正式に発表しました。この新機能により、同社のECプラットフォーム上で販売を行う事業者は、わずか数語のキーワードを入力するだけで、オンラインストアを自動生成することが可能となります。

AI Store Builderは、ユーザーが入力したキーワードに基づいて、3種類の異なるストアテンプレートを自動で生成。それぞれに画像やテキストコンテンツが組み込まれており、従来の手動構築に比べて大幅な時間短縮とコスト削減が見込まれます。

Shopifyはこれまでも、AIを活用したアプリやツールを通じて出店支援を行ってきましたが、AI Store Builderは、ストア構築のすべての工程を完全に自動化する初の一体型機能として位置付けられています。

Shopify AI

出典:Reuters

Shopifyのプロダクト担当バイスプレジデント、Vanessa Lee氏は次のようにコメントしています:

「これまで出店者は、パーツをドラッグ&ドロップし、コンテンツを一つひとつ入力する必要がありましたが、それは非常に手間のかかる作業でした。私たちは、より柔軟な入力形式を設けることで、AIが最適なストア設計を自動で実現できるようにしています。」

同社は今後、画像生成や在庫管理といったさまざまなAI機能を拡充し、AI技術を強化することで、より多くの販売者をプラットフォームに呼び込む戦略を描いています。

終わりに

本日の内容が、皆様のAI技術の活用や情報収集の一助となれば幸いです。

もし本メールの内容がご参考になりましたら、ぜひご関心のあるご同僚やご友人とも共有いただけますと幸いです。

皆様に有益な情報をお届けできるよう、今後も注目トピックを厳選して配信してまいります。

次回のニュースレターも、ぜひご期待ください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

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