この記事では、アプリ 開発に最適なプログラミング言語について見ていきます。 また2023年に利用できる人気のプログラミング言語について説明します。
また、それぞれの長所と短所も比較し、モバイルアプリ開発のニーズに適したものを十分な情報に基づいて選定しましょう!
モバイルアプリ 開発は、スマートフォンやタブレットなどのデバイス向けにモバイルアプリを作成するプロセスです。これには、アプリの構想、計画、設計、開発、およびテストが含まれます。そして、現在の10年間で、携帯電話ユーザー数の増加と新しい革新的な技術の導入により、携帯電話は成長し続ける業界です。
その結果、高品質で使いやすいアプリを構築できるモバイルアプリ 開発者に対する需要が高まっています。Panorama Data Insightsによると、世界のモバイルアプリ開発市場は、2030年までに410億米ドルの価値があり、年平均成長率(CAGR)は21%増加すると予測されています。
1. モバイルアプリ 開発の種類
基本的に、ネイティブアプリとハイブリッドアプリとウェブアプリの3種類のモバイルアプリがあります。
1.1. モバイルアプリの種類、その1:ネイティブアプリについて
ネイティブアプリ 開発は、iOSやAndroidなど、特定のタイプのモバイルオペレーティングシステム専用に開発されたアプリです。ネイティブアプリは、iOSアプリ用のObjective-C や Swift、Androidアプリ用のJavaやKotlin など、オペレーティングシステムにネイティブな言語で記述されています。
ネイティブアプリの長所はいくつかあります。
・カメラ、GPS、プッシュ通知など、モバイルデバイスの機能を最大限に活用できます。
・モバイル オペレーティング システムのユーザーインターフェース用に特別に設計できるため、ユーザーエクスペリエンスが向上します。
これらは、iOS デバイスの場合は App Store、Android デバイスの場合は Google Play ストアなどのアプリストアからダウンロードできます。
但し、ネイティブアプリの短所にはいくつかもあります。
・オペレーティングシステムの種類ごとに1つずつ、2つの個別の開発チームが必要になるため、他の種類のアプリよりも開発に費用がかかる可能性があります。
・各オペレーティング システムには独自のルールとガイドラインがあるため、開発に時間がかかる場合があります。
・各オペレーティング システムには独自の更新プロセスがあるため、更新がより困難になる可能性があります。
1.2. モバイルアプリの種類、その2:ハイブリッドアプリについて
ハイブリッドアプリ 開発は、HTML、CSS、JavaScript などの Webテクノロジと、Objective-CやJava などのネイティブテクノロジの組み合わせを使用して開発されたアプリです。ハイブリッドアプリの開発は通常、Cordova、Ionic、React Native、Flutter などのフレームワークを使用して開発されます (これらについては後で詳しく説明します)。
ハイブリッドアプリの長所はいくつかあります。
・通常、ネイティブアプリ開発と比べ、より簡単で早く開発できます。
・ネイティブ言語を開発するエンジニアと比べ、より多くの開発者が利用できる Web テクノロジに基づいて構築されているため、市場投入までの費用と時間を節約できます。
・スマートフォン、タブレット、ラップトップなど、複数の種類のモバイルデバイスで動作するように設計でき、各プラットフォーム固有の最新機能を利用できます。
また、ネイティブアプリと同じく、iOSデバイスの場合は App Store、Androidデバイスの場合はGoogle Playストアなどのアプリストアからダウンロードできます。
但し、ハイブリッドアプリの短所にはいくつかもあります。
・複数のテクノロジーに依存しているため、ネイティブアプリよりも信頼性が低くなる可能性があります。
・少なくとも、オペレーティングシステムと通信する前にブラウザインターフェースと JavaScript エンジンと通信する必要があるため、ネイティブアプリよりも応答性が低くなる可能性があります。
・複数の種類のオペレーティングシステムと互換性がある必要があるため、更新がより困難になる可能性があります。
最後に、通常はカメラやGPSなどのネイティブハードウェアにアクセスする限界があるため、ネイティブアプリほど魅力的ではない可能性があります。
1.3. モバイルアプリの種類、その3:ウェブアプリケーションについて
Webアプリ開発は、HTML、CSS、JavaScript などの Web テクノロジを使用して開発されたアプリです。Web アプリは通常、Angular、React、Vue などのフレームワークを使用して開発されます。
ウェブアプリケーションはハイブリッドアプリよりもさらに応答性が低くなる可能性があります。これは、HTTPベースの対話のサーバー/クライアントの性質のためです。
すべての要求をサーバーに送信する必要があり、クライアント (ブラウザー) は応答を待機する必要があります。これは、PHP、Python、Ruby、ASPなどのサーバー側テクノロジを使用する場合はなおさらです。すべての要求に対して、応答がクライアントに対して準備される前に、サーバー上でスクリプトを実行する必要があります。
ハイブリッドアプリを開発する場合は、必ず最初にウェブアプリケーションを開発する必要があることに注意してください。そのため、ウェブ開発の確かな知識が必要になります。
このシリーズには、Web アプリの開発に焦点を当てた関連記事があるため、この記事の残りの部分では、ネイティブアプリとハイブリッドアプリにのみ焦点を当てます。
参考:PWAとは?初心者向けのProgressive Web Appsを解説
参考:Webサイトとは?Webシステム開発について徹底解説
2. モバイルアプリ開発の種類を選択する方法
それでは、ネイティブアプリとハイブリッドアプリとウェブアプリのどちらかに選択するか以下のような特徴をまとめています。
種類 | メリット | デメリット |
Nativeアプリ | ・モバイルデバイスの機能を最大限に活用できる。・モバイルオペレーティングシステムのユーザーインターフェース専用に設計できる。・アプリストアからダウンロードできる。 | ・開発費が高くなる・開発に時間がかかる場合がある。・各OSを運用するため、難しくなる |
Hybridアプリ | ・Web 技術を使用して開発できる。・一つのコードで複数のモバイルOSで動作できる。・アプリストアからダウンロードできる。 | ・ネイティブアプリよりも信頼性が低い可能性がある。・ネイティブアプリよりも応答が遅くなる可能性がある。・更新がより困難になる可能性があります・ネイティブアプリよりも魅力的ではない可能性がある。 |
Webアプリ | ・Web 技術を使用して開発できる。・一つのコードで複数のモバイルOSで動作できる。・アプリストアを介さずにアップデート可能 | ・ネイティブアプリよりも信頼性が低い可能性がある。・ネイティブアプリよりも応答が遅くなる可能性がある。・ネイティブアプリよりも魅力的ではない可能性がある。・サーバー/クライアントの相互作用により、反応性が低下する可能性がある。 |
3. スマホのネイティブアプリ開発に最適な言語は?
iOS、Android、またはその両方の開発をするかどうかを検討する必要があります。
但し、両方のプラットフォーム向けに開発したい場合は、両方のプラットフォームで同様のユーザーエクスペリエンスを持つアプリを作成するかどうかを決定する必要があります。その場合、ネイティブアプリ開発よりクロスプラットフォーム開発(HybridアプリかWebアプリ)を開発した方が良い選択肢だと考えています。
3.1. iOS(iPhone/iPad)のネイティブアプリ開発言語
3.1.1. iOSアプリ開発言語:Objective-C
Objective-C は、Uber、Pinterest、Instagram など、多くの人気アプリの開発に使用されてきた、強力で用途の広い言語です。
Objective-C は Cプログラミング言語のスーパーセットです。つまり、Cのすべての機能に加えて、動的型付け、メソッドのオーバーロード、データのカプセル化、自動メモリ管理などのいくつかの追加機能が含まれています。
Objective-C は、C言語の上に構築されているため、Cまたは C++に既に精通している開発者にとって簡単に習得できます。ただし、プログラミングはより複雑な言語であるため、プログラミングに慣れていない人にとってはより難しい場合があります。
かなり古い言語であるObjective-C には、利用可能なチュートリアルと情報がたくさんあります。 しかし、現時点では Swift ほど広く使用されていないため、学ぶべき開発者のコミュニティは小規模です。
3.1.2 iOSアプリ開発言語:Swift
Swiftは、iOS、macOS、tvOS、watchOS 向けの強力で直感的なプログラミング言語です。Swift は使いやすくオープンソースであるため、アイデアさえあれば誰でも素晴らしいものを作成できます。
Swiftは、経験豊富な開発者にとって十分に強力でありながら、初心者が簡単に習得できるように設計されています。
Swift言語のハイライトは次のとおりです。
・Appleによって作成され、2014年にAppleのWorldwide Developers Conference (WWDC) で紹介されました。
・コンパイル済み言語なので、高速で効率的です。
・タイプセーフであるため、エラーを防ぎ、コードの品質を向上させるのに役立ちます。
・言語にメモリ管理が組み込まれているため、メモリ リークを心配する必要はありません。
・また、インタラクティブなので、コードを記述してすぐに結果を確認できます。
要するに、Swiftは安全で、高速で、インタラクティブです。また、プログラミングが初めての方でも簡単に習得できます。したがって、iOSアプリを開発する場合は、おそらく Swiftが最適な言語です。
3.2. Androidのネイティブアプリ開発言語
3.2.1. Androidアプリ開発言語:Java
Javaは、Spotify、Netflix、Google EarthなどのAndroidアプリの開発に使用できる汎用性の高い強力なプログラミング言語です。Javaは、デスクトップ、Web、およびエンタープライズ アプリケーションの開発にも使用できます。最も需要の高いプログラミング言語の1つです。
JavaとCは、どちらもコンパイラを使用する構造化された命令型言語であるという点で非常に似ています。また、Objective-Cと同様に、Javaはオブジェクト指向であるため、モジュール化された再利用可能なコードを簡単に記述できます。
このため、Javaは、CまたはC++に既に精通している開発者にとって比較的簡単に習得できるはずです。ただし、これらの言語に慣れていない開発者にとっては、習得がより困難になる可能性があります。
Javaはコンパイル済み言語であるため、高速で効率的です。タイプセーフであるため、エラーを防ぎ、コードの品質を向上させるのに役立ちます。Javaにはガベージコレクタもあるため、メモリリークを心配する必要はありません。さらに、Javaは人気のある言語であるため、多くのドキュメントとサポートを利用して学習できる開発者の大規模なコミュニティがあります。
3.2.2. Androidアプリ開発言語:Kotlin
Kotlinは、Androidアプリの開発専用に設計された新しい言語です。Java仮想マシン (JVM) 上で実行され、Javaと完全に互換性があるため、Kotlinアプリを開発するときに既存のすべてのJavaライブラリを使用できます。
Kotlinは静的に型付けされた言語であるため、実行時ではなくコンパイル時にエラーをキャッチできます。Kotlinは、関数型プログラミングとオブジェクト指向プログラミングの両方のパラダイムもサポートしています。
Kotlin言語のハイライトは次のとおりです。
・簡潔な言語であるため、記述するコードを減らして同じ結果を得ることができます。
・ヌルポインター例外がなくなるため、安全です。
・Javaと相互運用できるため、Javaプロジェクトで Kotlin コードを使用でき、その逆も可能です。
・Android Studioで強力なツールをサポートしています。これは、IntelliJ IDEA の背後にある会社であるJetBrainsによって開発されました。
・Androidモバイル開発は、Google I/O2019 以降、Kotlinファーストになっています。
要するに、Androidアプリを使いこなしたいなら、Kotlinはおそらく頼りになる選択肢です。
4. クロスプラットフォームアプリ開発に最適な言語・フレームワークは?
すでに述べたように、ネイティブアプリの開発には多くの時間、費用がかかる場合があります。複数のプラットフォーム用のアプリを生成できるツールを使用して、クロスプラットフォームアプリを開発する方がはるかに簡単です。
また、使用するフレームワークまたはランタイムを使用して iOSまたはAndroid用のアプリをビルドする必要はありますが、ターゲットごとにコードを記述する必要はありません。
両方のプラットフォームで同様のユーザーエクスペリエンスを持つアプリを作成する場合は、両方のプラットフォームで同じコードベースを使用できるクロスプラットフォーム言語アプリを開発できます。ただし、各プラットフォームで独自のユーザーエクスペリエンスを持つアプリを作成する場合は、おそらく各プラットフォームのネイティブ言語でアプリを開発する必要があることに注意してください。
4.1. クロスプラットフォームアプリ開発:React Native
React Nativeは、Facebook Ads、Walmart、Bloombergなど、多くの人気アプリの開発に使用されている強力な UI フレームワークです。Reactと同じように、Meta (Facebook) によって作成されました。
基本的に、React Nativeは、ネイティブコードにコンパイルされるユーザーインターフェースを構築するためのJavaScriptライブラリであるため、React Nativeアプリを開発するときに既存のすべてのネイティブライブラリを使用できます。
React Nativeは、既にJavaScriptに精通している開発者にとって簡単に習得できるため、クロスプラットフォームアプリの開発に最適です。さらに、React Nativeは非常に人気があるため、学ぶべき開発者の大規模なコミュニティがあります。
4.2. クロスプラットフォームアプリ開発:Flutter
Flutterは、モバイル、ウェブ、デスクトップ、組み込みデバイスなどのクロスプラットフォーム アプリを開発するために特別に設計された新しい言語です。Dart VM上で動作し、Dartと完全に互換性があります。Dartと同様に、Flutter は Google によって作成されました。
Flutterには、開発フローを高速化するためのライブラリが多数用意されているため、アプリをすばやく開発できます。 さらに、Flutter はリアクティブであるため、レスポンシブなユーザー インターフェースを作成できます。 Flutterもオープンソースなので無料で使えます。
ただし、Dartに慣れていない開発者にとっては、習得がより困難になる可能性があります。
4.3. クロスプラットフォームアプリ開発:Ionicフレームワーク
Ionicフレームワークは、HTML、CSS、およびJavaScript を使用してクロスプラットフォームアプリを開発するための一般的な選択肢です。
当初はAngularフレームワークに基づいていましたが、現在はReactとVueもサポートしています。また、もともとCordovaを使用してネイティブ デバイス機能にアクセスしていましたが、現在はIonic自身が開発したCapacitorもサポートしています。
Ionicは習得と使用が簡単なため、クロスプラットフォームアプリの開発に良い選択肢です。さらに、Ionicアプリは高速で応答性に優れています。また、IonicはCordovaと Capacitorを使用しているため、カメラや GPS などのネイティブデバイス機能にアクセスできます。
名前 | ライセンス | 利用言語 | プラットフォーム |
React Native | MIT | JavaScript | iOS, Android, web, macOS, Windows, Linux |
Flutter | BSD | Dart | iOS, Android, web, macOS, Windows, Linux |
Ionic | MIT | HTML, CSS, JavaScript | iOS, Android, web, macOS, Windows, Linux |
5. 結論
驚くべきことではありませんが、アプリ開発に最適なプログラミング言語に関しては、万能の答えはありません。アプリが提供する必要がある特定の要件と機能に応じて、さまざまな言語が独自の利点を提供できます。
ただし、簡単に言えば、次のいずれかを実行できます。
・iPhoneとiPadのみを対象とする場合は、Objective-CとSwiftでiOSアプリ開発が最適です。
・Androidアプリのみを対象とする場合、JavaとKotlinで良いです。
・FlutterかReact Nativeで両方のプラットフォーム(AndroidとiOSアプリ)に対応可能。
・Web テクノロジーを使用して、単一のコードベースからすべてのプラットフォームに対応するハイブリッドアプリを開発します(一部のネイティブ固有の機能を少し制御できなくなります)
・クロスプラットフォーム開発を行うことで時間とお金を節約できますが、最新かつ最高のプラットフォーム機能を利用することになると、常に数歩遅れることを受け入れる必要があります。
どの言語を選択しても、最終的に最も重要なことは、目標と目的を明確に理解し、プロジェクトに適したツールセットを選択することです。
Miichisoftはネイティブアプリとハイブリッドアプリを開発できる優秀なチームを持っていますので、アプリ開発するニーズがありましたら、気軽にご連絡ください。
企画段階からヒアリングし、詳しく提案させていただきます。
よろしくお願い致します。
参照:Sitepoint(Top Mobile App Development Programming Languages)