AI界からこんにちは!🚀
本日のニュースレターでは、以下の注目トピックをご紹介します。
・ChatGPTが2025年6月に実施した新機能の概要:モデル選択の自由度向上、PDF出力、プロジェクト強化など
・AI動画ツール「Manus」がVeo 3を搭載:高品質な長尺映像と音声同期で競争力を強化
・Microsoft、Windows向けにCopilot Visionを発表:画面共有とリアルタイム指示が可能に
CHATGPT
ChatGPTが2025年6月に実施した新機能の概要:モデル選択の自由度向上、PDF出力、プロジェクト強化など
OpenAIは2025年6月初旬、ChatGPTプラットフォームに関する複数の重要な機能追加を公表した。これらの変更には、GPTのカスタム作成時に選べるモデルの拡充、「プロジェクト」機能のさらなる進化、そしてCanvasからPDFやGoogle Docs形式への出力対応などが含まれる。
GPTのカスタムにおけるモデル選択肢がさらに多様化
GPTをカスタマイズする際に選べる言語モデルの種類が大幅に増えたことにより、開発者はより用途に応じたモデル選択が可能となった。GPT-4o、GPT-4、GPT-3.5などのバリエーションから選ぶことで、ユーザーは生成系コンテンツ、データ分析、アプリケーション開発といった目的に最適なパフォーマンスを引き出せるようになる。
出典:ChatGPT
Custom Actionsを利用しないGPTでは、ユーザーがアクセス権を持つすべてのモデルが使用可能である一方、Custom Actionsを組み込んだGPTでは、GPT-4oおよびGPT-4.1に限定される仕様となっている。これらのオプションは、すでにPlus、Pro、TeamプランにおいてWeb版で利用可能であり、今後はEnterpriseおよびEducationプランにも順次提供される予定である。
今回のアップデートは、AIツールを設計する開発者にとって、柔軟性と選択肢の幅を大きく広げるものとなった。軽量で低コストなモデルを使えば単純な処理に対応でき、高度なモデルを用いれば複雑な課題も解決できる。これにより、特定の業務ニーズに特化したAIソリューションの開発が一層加速する見通しである。一方、OpenAIにとっては、各モデルの安定性を保ちつつ、ユーザーが迷わず適切なモデルを選べるようなナビゲーションの整備が重要な課題となる。
ChatGPT「プロジェクト」機能が強化:集中作業と共同作業をより効率的に
ChatGPTに搭載されている「プロジェクト(Projects)」機能が大幅にアップグレードされ、ユーザーがより集中して作業を進め、円滑にコラボレーションを行えるようになった。この改善は、Plus、Pro、Teamプランのユーザーを対象としている。
具体的な改善点は以下の通り:
・深掘り研究モードと音声インタラクションの導入:アカデミアやビジネスユーザーにとって特に有益であり、ハンズフリーでのやり取りが可能となる。
・長期記憶の向上:プロジェクト内で過去の会話に再度アクセスできるようになり、作業の一貫性が保たれる。
・柔軟な共有と新規プロジェクト作成:特定の会話を簡単に共有したり、既存の会話から新しいプロジェクトを立ち上げたりできる。
・モバイル対応の強化:モバイルアプリ上でもファイルのアップロードやモデル選択が可能となり、場所を問わず作業が進められる。
出典:ChatGPT
これらの改善により、OpenAIはChatGPTを単なるAIアシスタントではなく、チーム向けのワークスペースへと進化させようとしている。コラボレーションと記憶機能を中心に据えた設計は、TrelloやNotionなどのプロジェクト管理ツールとの競争を意識したものである。今後、日常業務においてどれほどユーザーに受け入れられるかが、成否を分ける鍵となるだろう。
Canvasがエクスポート機能を強化:PDFやコード形式に対応
ChatGPTの統合作業スペースであるCanvasにも、待望のダウンロード機能が追加された。これにより、ユーザーはPDF、DOCX、Markdown、さらに.py、.js、.sqlなどのコードファイル形式でデータをエクスポートできるようになった。このアップデートは、OpenAIが公式X(旧Twitter)で公開した投稿にて明らかにされた。
従来、Canvasのコンテンツを他のツールに移す際には形式の崩れなどが発生するリスクがあったが、直接出力が可能となったことで、ライティングやコーディングの効率が大幅に向上する。AIによるアイデア構築から実際のアウトプット作成までが、ひとつのフローで完結できるようになったことは、ユーザー体験の質を高める重要な一歩である。
GPTの柔軟なカスタマイズ性、「プロジェクト」機能の生産性、そしてCanvasの利便性という三位一体の改善により、OpenAIは多様化するニーズに応えるための取り組みを加速している。今回の一連のアップデートは、AIの可能性を現実の業務に落とし込むための重要な布石となるだろう。
MANUS
AI動画ツール「Manus」がVeo 3を搭載:高品質な長尺映像と音声同期で競争力を強化
AI動画生成サービス「Manus」は、Google DeepMindの最新映像生成モデル「Veo 3」の統合を発表した。これにより、Basic、Plus、Proといった有料プラン利用者は、高精細・長尺・音声付きの動画を作成できるようになった。
Veo 3は、ユーザーの指示を深く理解し、高品質で一貫性のある動画を生成する高度なAIモデルである。特筆すべきは、セリフや効果音、BGMなど、音声要素を完璧に同期させる能力にあり、この統合により、Manusは単なるビデオ作成ツールから、複雑なストーリーテリングにも対応可能な本格的な映像制作プラットフォームへと進化した。
今回の統合で注目すべきは以下の三点である:
・高精細でリアルな映像表現:物理シミュレーション技術の活用により、各フレームは非常にリアルで鮮明。視覚体験の質が一段と高まった。
・動画の長尺化:従来は最大8秒までの動画しか作成できなかったが、Veo 3によりその制限が撤廃。より深い物語性を持った映像の生成が可能となった。
・自然な音声同期:キャラクターの発話、効果音、音楽が滑らかに統合され、より映画的な没入感を実現している。
出典:The AI Growth
Veo 3の搭載により、これまで音声なし・短時間に制限されていたManusの弱点が解消され、あらゆる創作ニーズに対応できる基盤が整った。Googleの高額AIプランに依存せずとも高度な映像生成を利用できる点も、多くのユーザーにとって魅力的である。
さらに、OpenAIの「Sora」や「Kling」などと比較した場合でも、Veo 3の長尺対応および音声機能の統合により、Manusは独自の競争優位性を獲得しつつある。
MICROSOFT
Microsoft、Windows向けにCopilot Visionを発表:画面共有とリアルタイム指示が可能に
Microsoftは、Windows向けに新しいAI機能「Copilot Vision」の導入を開始した。米国内のWindows 10および11ユーザーが対象で、画像編集やアプリのリアルタイム解析を可能にするツールとして注目を集めている。
Copilot Visionの主な機能と特徴
Copilot Visionは、ユーザーが画面を共有することで、AIが表示されている内容をリアルタイムで解析し、的確な操作ガイドを提供する仕組みである。例えば、画像の明るさを調整したい場合、Copilotがどのボタンをクリックすべきか、どのパラメータを変更すればよいかを具体的に指示する。写真編集に不慣れなユーザーでも、プロ並みの画像を作成できる手助けとなる。
出典:The AI Growth
さらに、同機能は創造的なプロジェクトにおいても「パーソナルガイド」として機能する。複数のアプリケーション間で情報を連携させ、複雑な作業をスムーズに進行できるよう支援する。デザインソフトを使用する際には、エフェクトの追加やレイアウト調整、プロジェクト要素の管理といった工程をステップごとにナビゲートすることで、ユーザーの作業効率と創造力を高める。
現在、Copilot Visionは米国のWindows 10および11ユーザー向けに無償で提供されている。ベトナムを含む他国ではまだ利用できないが、Microsoftは将来的にヨーロッパ以外の地域への展開を計画していると発表した。具体的な導入時期は未定であるものの、AI技術をグローバルに普及させるという同社の強い意志が明確に示されている。
Copilot Visionの登場は、テクノロジー業界からも高い評価を受けている。Googleの「Gemini Live」やAppleの「Apple Intelligence」と並ぶ先進的なAI機能として位置づけられており、MicrosoftがAI競争において優位に立とうとする意図が見て取れる。特に、Windows OSとの深い統合性によって、操作の滑らかさと利便性が他社製品との差別化要因となっている点が専門家の間でも注目されている。
終わりに
本日の内容が、皆様のAI技術の活用や情報収集の一助となれば幸いです。
もし本メールの内容がご参考になりましたら、ぜひご関心のあるご同僚やご友人とも共有いただけますと幸いです。
皆様に有益な情報をお届けできるよう、今後も注目トピックを厳選して配信してまいります。
次回のニュースレターも、ぜひご期待ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。